2015/09/15

椅子のデザインについて思うこと

島崎信著『美しい椅子』より

日本でもよく知られているY chairをデザインしたウェグナー、彼の転機となったのが中国明代の圏椅をリサイズすることから生まれたChinese chair、「当時のウェグナーは自分が規範とすべきデザインの礎を探し求めている」

ウェグナーは、明代の椅子を真似たが、そこから学び、笠木に着目して独自性を加えていき、The chairを生み出し、その展開からY chairが生まれました。

椅子は、こうしてデザイナーが先人に学ぶことから、人々に愛され歴史に残るデザインを生んできました。

大切なことは、それを隠していないことです。そして、人々がそれを理解して評価していることです。だから、グッドデザインとして世界中で評価されています。

『美しい椅子』は、シリーズ化されている文庫本です。椅子のデザインに興味を持っている学生には、読んで欲しい本です。写真も美しく、著者の椅子のデザインに対する思いも伝わってきます。



2015/05/06

Apple Watch 報告

ヘルスケア用途

おはようございます。
運動嫌いの私としては、年とともに健康管理は、美味しいものを食べるために欠かせません。


使い勝手も良いかな!
でも、どれだけ正確なのでしょうか?

机で作業していて、立ち上がるように声かけしてくれる!少々おせっかいかも?



2015/02/13

私的神話その6・アルファチューブの造形

1980年代にテレビのデザイン開発に関わっていた人は、「テレビは近いうちに一枚の板になり、壁掛けになる」と感じ、考えていたと思います。

技術的には、やっと3インチのカラー液晶パネルが開発され、工場では歩留まりとの戦いをしていました。開発者たちは「液晶パネルで14インチ以上は不可能」と断言していましたが、30年経って現在の状況です。何れは紙のようになり、空間に映像を結ぶでしょう。

1980年代に戻ると、テレビの造形はブラウン管に依存していました。あのガラスの塊を包むことでテレビは製品として存在していました。

テレビの主役は画面です。ですからテレビが生まれて以来、デザイナーは前面からのデザインに注力していました。背面、バックカバーをデザインすることはほとんどなく、コストも掛けられない状況でした。

アルファチューブは、「床置き」をコンセプトにしました。壁を背にして置かないため、背面も含めて全体の造形がデザイン対象になります。

と言うか、前面は画面だけで良いから造形する必要はないと考えました(実際には必要でしたが)。

そこで、普段であれば前面からのスケッチを何十枚と描くところを、アルファチューブでは、メンバーの合意で背面から見たスケッチのみで造形検討を進めたのです。