子供の頃は、いろんなことに疑問を持っていたのに、歳とともにいろんなことが当たり前になり、自然に受け入れてしまいます。
疑問はいつしか疑問でなくなり、その時代と地域にとっての常識となり、伝統になり、文化になる面があります。
私たちは、日常生活の中での経験的な認識の積み重ねで、「良い・悪い」「好き・嫌い」の判断基準を身に着けていくのでしょう。
しかし、身に着けた判断基準が、時として新しい発想の障害になることもあります。
子供の頃の疑問は素直であり、いろんな可能性を持っています。
「なぜ、日本人は箸をつかうの?」
「それはね、昔からしかっていたからだよ」
「なぜ、ナイフとフォークを使わないの?」
「日本では、昔はお肉を食べなかったからだよ」
「でも、ボクはお肉食べるときも箸だよ、なぜ?」
「ママが切ったお肉を出すからだよ」
「なぜ、ママは切ったお肉を出すの?」
際限のない疑問「なぜ」が続くことから、新しい発見が見つかるのは、デザインのプロセスでも同様です。デザイン思考とは、素直な心になって、幼い頃に持てる疑問を再発想できるようにすることかもしれません。
デザイン開発には観察が必要であり、重要であると言われて久しいが、大切なのは「なぜ」の繰り返しを何度できるかではないでしょうか。
在り来たりな観察からは、創造的なデザインは生まれません。
「なぜ」を繰り返すことで、創造的な観察をしたいものです。
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