2013/10/20

杖のいる生活経験から

 左膝を痛め「タナ障害」と診断されて二か月弱、杖を必要とする生活を余儀なくされました。状況としては、杖なしで普通に歩こうとすると、左の膝に激痛が走るのです。治療としては膝への負担を掛けないように休めて治癒するのを待つだけ、と言われました。しかし、日常生活ではそうはいきません。学校の授業は絶対ですし、校舎が分かれているので移動もあります。そこで、痛み止めを飲み、痛み止めの湿布を貼って、杖を使う生活となりました。
 
 杖の生活をして分かったことは、今回の私のようなケースは、街中でよく見かける高齢者の方が杖を使うのとは、まったく目的が違うということです。高齢者は歩行安全のために「転ばぬ先の杖」として使用しているように思います。しっかりと体を支えるような歩き方はあまり見かけません。高齢者の方にそんな歩き方はできないでしょう。
 
 杖は、痛めた足の反対の手に持ちます。私の場合は左膝を痛めていたので右手に持ちます。これによって、歩行時に左足に掛かる体重の2から3割を右手で支えて、左膝への負担を和らげるわけです。三足歩行です。この歩き方を何日か続けると、右手のひらが痛くなり終日痺れた状況になります。これに慣れてくると、手のひらの皮膚が厚くなってきます。
 
 それでは、どのような杖が良いか?重要なのは、体重を支えるためのグリップと地面に設置する部分だと思います。多くの杖のグリップは木製ですが、あれでは滑るし体重を支えるには不向きです。手のひらも痛くなってしまいます。私はます左のシリコンのものを選びました。しかし、地面からの反発を弱めるにはもう少しクッション性が必要と考え、右の形状の杖に変えました。
 地面設置部は、左の初めのものも弾力性はあったのですが、駅構内などの石材の床からの反発が強いため、右のものに変えました。こちらは、見ていただければわかるように中間にウレタンのクッション材が入っていて、衝撃を和らげてくれます。
 
 杖は、まだまだデザインの余地があります。


 



2013/10/13

IKEAの空間提案

30年近く前の1980年代後半頃、初めてLAに行った時に、現地デザイン事務所の方にIKEAに連れて行ってもらった。当時はテレビのデザイン担当だったので大型電気店のサーキットシティなどとも市場調査したが、テレビファニチャーのデザイン開発の参考にしたいとの思いからだった。

当時から、IKEAは家具を展示するだけではなく、空間を展示、部屋を想定して展示していたことで注目されていたが、日本への出店はされていなかった。今では、どこのお店でも当たり前のようにしている空間展示ではあるが、当時は新鮮に映った。

そして、2013年現在、IKEAは私の住む横浜市港北区にも出店している。先日、久しぶりに訪れると、リアルな日本式住居をモデルにした展示があった。四畳半の畳の部屋にIKEAの家具、ファブリックでコーディネートされている。押入れの中も提案されている。

これまでのショールームは、現実にはあり得ない生活感のない展示がほとんどであったが、IKEAは、国地域に根差した、あくまでリアルな住環境を提案しようとしているところが凄い。










2013/10/10

食品容器のデザイン

毎日のようにスーパーやコンビニで見かける食品容器、輸送中や店頭で中の食品の衛生状態を保つため、そして中身を美味しく見せるためにも欠かせないものです。ただし、日本以外ではあまり見かけないようで、食品容器のトップメーカーの方の話では、海外ではなかなか受け入れられないそうです。

そんな日本的な製品には、様々な日本的なアイデアが盛り込まれている。
フタが開かないようにギュッと締め付けて閉じるようになっていたり、商品展示時に崩れ落ちないようにスタッキングできるようになっていたり、いかにも繊細な日本的発想です。

その中でも、最近よく見かけるのが、蓋の開ける部分の凹凸です。この凹凸がないと開けるときに爪を挟んでしまったり、端面で指の腹を擦り切ってしまったりします。
あまり目立たないところで、しっかりとデザインしている方がいることに敬意を評します。


2013/10/04

私的モバイルPC歴

私のパーソナルコンピュータ獲得劇の中でも、モバイルPCを初めてに手に入れた時の感動は忘れられない。1995年ごろだったと思う。アップルのマッキントッシュDUOを当時の手取りボーナスをほぼつぎ込んで購入した。妻には、「そんなに高くはないんだ!」と、平静を装い、Mac writeとMac paintで資料らしきものを作り、「ほら、役立つんだから!」と、納得させていた。
パソコンがモバイルになると、使い方が変わる。いつでも、どこでもの始まりです。はじめは、重量とバッテリーの持ちが重要な機種選定の判断基準でした。
それから、MacBookやLetsNote、JORNADA、iPadなどなど何台ものモバイルPCをいろいろと言い訳して購入してきました。
そして、今の私の環境で最も便利なのが、surfaceです。何と言っても軽い、起動が早い、何よりも学校のネットワークに繋がる。
時代とともに私の判断基準も変わってきたなと思う。



2013/09/22

アップルは欲望のオブジェを創ってきた

アップルは創業以来、イノベーションとマーケッティングで業界をリードし、世界中のイノベータ、アーリーアダプタが欲しくなる商品を欲しくさせる仕組みとともに創ってきました。私もその企業姿勢を応援し踊ったひとりです。
しかし、37年の歴史の中では企業としての存続をも危ぶまれた時期がありました。イノベータ達からそっぽを向かれた時期です。デザインもフロッグデザインが新機軸を出した時期はパソコン以外のデザイン思考にも多くの影響を与えました。私もそのひとりでした。
そして、iPhone5sと5cの発売、日本では通信会社No.1のドコモが扱うようになりました。中国では米国日本と同時発売でした。マジョリティが騒ぎ出した時アップルは危ない。ジョブズがいたらどういう手に出るだろうか。
iPhone5sと5cを手に入れるために、台風の中並んだ購入者には新商品の機能や性能といった内容だけでなく、外観すら見えていないようです。だれかが「デザインが良くなった」と言ってましたが、それは裸の王様の発言です。通信会社は目先のことしか見えてなく、社長自ら踊っている。お祭りだから、、、とも言われています。
このような状況だからこそ、今がチャンスです。日本らしいものづくりから、世界で戦える商品とサービスを創っていくことができるように思います。

9月20日 朝日新聞夕刊

2013/09/12

杖のいる生活

杖を使いはじめて一週間、私の場合は、左膝を痛めたため右手に杖を持ちます。地面に着いた時に左足にかかる力の2から3割程度を右手で受け持つわけです。痛めた足への負担を軽減して、治癒を即すのが狙いです。
当然ですが、右手は疲れますし、手の甲は痛くなり、真っ赤になります。そして、今度はその痛みが脇の下にきます。
これらの問題は、杖のグリップの形状をリデザインすることで、随分と解決するのではないかと思われます。肘もサポートするタイプのものもありますが、個人差への対応はできていません。握る行為の道具は沢山ありますが、杖ほど長時間大きな負荷がかかるものは少ないように思います。

2013/09/11

トイレのマークと東京オリンピック

私たちが日常、駅や公園で見慣れているトイレのマーク、これがはじめて使用されたのが1964(昭和39)年の東京オリンピックです。
 

 

1964(昭和39)年10月6日『毎日新聞』朝刊


1964(昭和39)年10月10日(土)午後2時58分
「第18回近代オリンピアードを祝い、ここにオリンピック東京大会の開会を宣言します」、天皇陛下のお言葉で開会式が宣せられ、94か国から7,000名あまりの選手が参加し、開会式の入場者は73,000名に達したそうです。外国人が大挙して東京にやってきたのです。

新聞では、外人に対するマナーなども記事として取り上げられました。そんな中で、1964(昭和39)年10月6日(火)の毎日新聞朝刊では、「無言のガイド 絵ことば」「トイレに一番苦労 競技場別に色分けも」と題した記事で、競技場内の案内マークが紹介されています。

すでに、哲学者オットー・ノイラートとイラストレーターのゲルト・アルンツによってデザインされたIsotypeと言われる非言語による意味表現としてピクトグラムはありましたが、トイレのマークとして普及するきっかけになったのは、間違いなく東京オリンピックです。

私が初めて出張でドイツに行って、レストランのトイレを探していたとき、ドアに「Damen」「Herren」と書かれていて、まったくドイツ語の分からない私は、間違って「Damen」のドアを開けてしまった恥ずかしい記憶があります。今では、ドイツでも空港やホテル、公共施設、大きなレストランではトイレのマークが使われているのではないでしょうか。